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うつつ染めがたり > Vol.14 新関法子さんの『道の駅 庄和』
庄和は、大きさ日本一といわれる凧で有名なんですよ。毎年5月には「百畳敷の大凧」と呼ばれる大きな凧をあげる祭が開催されます。この地域では、出産祝いに子どもの名前を入れた凧を贈り物にする風習もあるんですよ。開店祝いに店名を入れてプレゼントしたりすることもありますし。うちでも凧を取り扱っているので見ていってくださいね。
凧のような庄和ならではの商品はもちろん、全国各地の特産品をいろいろ集めて販売しています。庄和の特産品のなかで特に力を入れているのが黒豆です。丹波種の黒豆は育てるのがなかなか難しいといわれているんですが、うまく土地に合って、特産品のひとつにすることができました。
いまでは黒豆そのものだけではなくて、お茶や豆腐、おまんじゅうなど、黒豆を使った商品をたくさん展開しています。なかには地元の会社とコラボした商品もあって、みんなで庄和を盛り上げているんですよ。
黒豆畑は毎年5月からオーナーの募集をしているんです。種まきや管理は専業農家のみなさんが行うので味は保証付きです。じつは私も家族でオーナーになっているんですよ。休日に収穫の体験ができて楽しいですし、黒豆がより美味しく感じられます。
生まれは東京なんですが、結婚したのをきっかけに埼玉県に移り住みました。自然が豊かだし暮らしやすくていいところですよ。
庄和は、四季を感じられる土地ですし、肥沃な農地にも恵まれています。ご覧のとおり、うちでは地元で育てられた野菜や果物もたくさん販売しています。なかにはすごく人気があって、仕入れたとたん、あっという間に売り切れてしまうものもあるんですよ。そういった商品は、朝、番号札をお客様に配って順番に購入してもらうこともあります。
やっぱり道の駅は、農家のみなさんがいてこそ成り立つものだと思いますね。毎日、農家のみなさんが日に2回、3回と、収穫したばかりの野菜や果物を搬入にやって来てくれます。顔を合わせるたびに、野菜や果物の話をしたり世間話をしたり情報交換するんですよ。野菜の下ごしらえの仕方や食べ方など、教えてもらうことも多いですね。お客様のなかにも毎日いらっしゃる常連さんがいますし、仕事をしていてみなさんと触れあえるのが何より楽しいです。
道の駅では、髪型や色について特別な決まりはありません。でも、自分なりにルールを決めていて、髪が伸びて肩よりも長くなったら切るか結ぶようにしています。もともとはロングヘアーが好きなんですが、接客業ですし食べ物を扱うので清潔感は大切ですから、このくらいの長さの方がいいかなと思っています。色味は派手すぎず、地味すぎずを心がけていますね。年配のお客様も多いですし、あまりこの場所のイメージとかけ離れた雰囲気ですと違和感を与えてしまうのかなと思います。
カラーリングはいつも自宅でやっているんですよ。気軽に手早くやりたくて。19歳と21歳の娘がいるんですが、手が届きにくい後ろの髪はいつも手伝ってもらいます。私が娘たちのカラーリングを手伝うこともありますしね。
うちは主人も自宅で髪を染めていますが、そういえば、私も娘たちも主人のは手伝いませんね(笑)。やっぱり女は女同士でってことでしょうか。
ここで働き始めて8年目です。子育ても落ち着いた頃に、週に3日だけ出勤するパートタイムから始めました。それが4日になり5日になりと出勤日数が増えていって、昨年の9月に、店長にならないかと声をかけてもらいました。最初はお断りしたんですが、やっぱりこの仕事は楽しいですし、引き受けることにしました。この機会を前向きに考えて、チャンスに変えようと思ったんです。昔と比べて人生は長くなっていますよね。好きなことをやりながらも、これからも仕事に役立つ知識を身に付けていきたいと思っています。
何の仕事でもそうですが、一人じゃ何もできないものだと思います。レジや加工のスタッフ、生産者である農家のみなさんと、いろんな意見を出し合いながら道の駅を育てていけたらいいですね。これからも和気あいあいと気負わずに、みんなで力を合わせてやっていきたいです。